#1 迫る出願日

願書はまだ書いていないのに、デッドラインは近づいていました。
6年前のある日、仕事帰りのバスの中で、私は真剣に「なんで大学院に?」という志望大学院からの質問を考えていました。

面接官を説得する前に、おそらく自分を説得しておかないといけないのであるのだが、いくらその理由を考えたとしても、私は心理学者になれそうとは思えませんでした。

確かに小さい頃から自分以外の人に対して、大して興味があるわけでもないし、むしろ一人遊びは得意な方だと思っていました。
台湾の大学に入ってからもチームでの作業をしなくてもよい会計を選んだし、やっと大学を卒業して一生会計の仕事をするかと思いきや、心理学を大学院で学ぼうとし、友達は全員、驚愕して、もしかして私の頭がぶっ壊れたかとても思っていたようです。

確かに志望の大学院は「なんで心理学を研究したいの?志望動機はなに?」と私に問うのですが、その答えをいくら考えても賢い回答は思いつきません。
もし強いて言うのであれば、それはたぶん、以下の理由です。
小学校三年生の頃に、私は起業しとことです。
ちなみに顧客は一人だけでした。

その唯一の顧客は、私の従兄弟です。従兄弟は毎日10円のお小遣いがもらえるが、子供だから使い道がわからず、全部貯金箱に入れていました。
当時の私は毎日学校の売店におもちゃやおやつを買いに行きます。お金が欲しいので、従兄弟の行動を見た私は、この誰にも着手されていない、いわゆるブルー・オーシャンを狙って、着手しようとします。
そして、従兄弟と私の部屋のドアに、折り紙の郵便ポストを作って貼りました。

「ほら聞いて、私は通販会社を作ったんだ!このメニューブックの中に何か欲しい物があれば、お金を私の部屋のドアのポストに入れたら、欲しいものはすぐに届くよ」
と、従兄弟にプロモーションして、従兄弟はすぐに欲しそうな顔してくれました。

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